クラシック入門の処方箋へようこそ

旅先で味わう本場の夜|ウィーン国立歌劇場へ

k3p9v7n2r6x1

先日、NHK交響楽団の定期演奏会で名演を聴かせてくれたフィリップ・ジョルダンは2020/21シーズンから2025年6月まで、ウィーン国立歌劇場の音楽監督を務めていた指揮者です。
この歌劇場は、マーラーやリヒャルト・シュトラウスが芸術面の要職を担った時代もある、世界屈指のオペラハウスとして知られています。

今回は私自身の体験をもとに、旅行前のチケットの買い方、座席の雰囲気に合わせた服装、早めに着いて楽しむポイント、休憩時間の過ごし方、そして終演後にホテルザッハーで甘く締める小さな寄り道まで、一連の流れをやさしくまとめます。

チケットの買い方

チケットに関してですが、旅行前にネットで買っておくことを強くおすすめします。
ウィーン国立歌劇場は、当日券などの選択肢もありますが、旅先で時間と気持ちに余裕を残すなら事前購入がいちばん安心です。公式のチケット購入はオンラインに対応していて、チケットはスマホ表示用のデジタル版か、自宅で印刷できる形式でも受け取れます。

購入の流れはシンプルです。

  • 公式サイトを開き、右上の表示切り替えで英語に変更する
  • Calendar から日程を選ぶ
  • 観たい演目が見つかったら、チケット購入ページへ進み座席を選ぶ
  • 会員登録と支払いを済ませる
    私はPDFを受け取り、日本で印刷して持っていきました。スマホ表示でも大丈夫でも、紙があると入場時に焦らずに済むので安心です。

公式サイトはこちらです。
https://www.wiener-staatsoper.at

ひとつだけ注意点があります。ウィーンでは、モーツァルトの衣装のような格好でチケットを売り込んでくる人に声をかけられることがあります。公式より割高なことが多く、正規ルートかも判断しづらいので、基本は関わらず通り過ぎるのが無難です。軽く首を振って、そのまま歩いてしまって大丈夫です。

チケットの価格帯および座席選択

チケット代は公演や座席で幅があります。私が公式サイトで見た範囲だと、2026年シーズンでも安いカテゴリーは20ユーロ前後(公演によってはそれ以下)から、良い席は200ユーロ前後まで表示されていることが多い印象です。座席や公演によっては200ユーロ台後半になることもあります。 
円換算は為替で変わりますが、1ユーロ=約184円くらいの時期なら、ざっくり3,500円台〜4万円台くらいが目安になります。

座席選びは、あまり後ろすぎる席や端の席だと、舞台が見切れる可能性があるので注意です。迷ったら、どの階でもいいのでできるだけ前寄りを選ぶと安心です(座席図の見え方表示も一度チェックしておくと失敗しにくいです)。 

私は1階席の前の方で鑑賞しました。オーケストラが近く、舞台も観やすくて、あの夜は一生の宝物の体験になりました。

↓自席からのカーテンコールの写真

当日の服装に関して

私は高価格帯の席で鑑賞しました。写真の通り、周りは正装寄りの方が多い印象で、会場全体の空気も少し引き締まっており特別感がありました。

とはいえ、ドレスやタキシードまで用意する必要はないと思います。高価格帯のチケットを取った場合は、会場の雰囲気に合わせて少しフォーマル寄りにしておくと、落ち着いて過ごせます。私はスーツを持参しましたが、ウィーン楽友協会でも同じような雰囲気でした。

一方で、入口で服装チェックがあるわけではありません。大切なのは、周囲の空気に自然になじむことだと思います。わざわざスーツを持っていくのが大変な方は、ジャケットにシャツ、きれいめのパンツやスカートなど、少し整えた服装なら十分安心です。

靴についても、革靴を持っていくのは荷物になりますよね。私は黒の運動靴で行きました。派手な色を避けて、できるだけシンプルで清潔感があるものにしておくと、浮きにくいと思います。

当日の流れ

アクセス

ウィーン国立歌劇場は公共交通機関でアクセスしやすい立地です。ウィーンの中でも中心地にあります。
地下鉄ならKarlsplatz駅(U1/U2/U4)から近く、トラムも複数路線が停まります。
旅先でも移動のハードルが低いのはうれしいポイントです。 

当日は早めに着いておく

初めての歌劇場は、建物に入っただけで少し緊張します。だからこそ、開演前は余裕を持って到着して、ロビーや館内の雰囲気を味わっておくのがおすすめです。
ウィーン国立歌劇場は開演の1時間前から入場でき、その間は館内を自由に見て回ったり写真を撮ったりできます。

中は豪華絢爛です。有名な作曲家や指揮者の銅像もあります。
ぜひ探索してたくさん写真を撮りましょう。

また、クロークも無料でありますのでコートやジャケット、リュックなどのかさばる荷物は預けましょう。

座席に関して

座席に関してはやや狭目の印象です。できる限り荷物は最小限がいいですね。
そして座席には字幕用のタブレットが付いていて、字幕の表示言語を選べます。ドイツ語と英語が選べます。残念ながら日本語はありません。

↓座席にある字幕用のタブレット

そして、通路は狭いです。
もし他の方が通る際には必ず立ちましょう。これは日本にはないマナーです。

休憩時間に関して

休憩中はトイレに行ったり、館内で飲み物や軽食を楽しんだりできます。ホール内の飲食できる場所も豪華なのでぜひ楽しんでください。


また、休憩中にいったん外の空気を吸いに出るのも選択肢ですが、時間だけは少し注意です。終演までの再入場ルールは公演案内に明記されていて、休憩後は再入場できない扱いになっています。戻る時間は余裕を見ておくと安心です。 

終演後に立ち寄るおすすめスポット3選

終演後はそのままホテルに帰るのもいいですが、せっかくなら周辺で一息つきながら、余韻をもう少し味わってみませんか。
ここでは私が実際に立ち寄ってよかったおすすめスポットを3つ紹介します。

カフェ ザッハー

ウィーン国立歌劇場のすぐ裏手にあるのがホテル・ザッハーです。歌劇場の余韻を保ったまま、徒歩ですっと寄れる距離なのがうれしいところ。

ホテルが運営するカフェでは、名物のオリジナル・ザッハートルテを味わえます。せっかくのウィーンなので、終演後にゆっくり一切れ、という締め方もおすすめです。 

店内は赤を基調にしたクラシックな内装で、雰囲気も抜群でした。営業時間は毎日7:00〜23:00と遅めまで開いているので、終演後でも立ち寄りやすいです

カフェ シュペール

映画「ビフォア・サンライズ」をご存知でしょうか。ウィーンを舞台に、街の美しい空気感がそのまま映し出される作品です。

作中でふたりが電話ごっこをする印象的なシーンがありますが、その舞台になったのがカフェ・シュペール。映画の雰囲気に浸りながら、伝統的なウィーンのカフェでゆったり過ごせる場所です。

歌劇場からは少し歩きますが、歩ける距離感なので、時間に余裕がある日にぜひ。なお営業時間は月〜土が22時まで、日は20時まで(季節によって変わることも)なので、終演が遅い日は開演前や別日のカフェ時間に回すと安心です。

↓ちなみにこちらのシーン

Opern Schnitzel

ウィーン名物のシュニッツェルを、比較的リーズナブルにさくっと食べられるお店です。私は現地の大学生に教えてもらって行きました。

雰囲気はかしこまったレストランというより、地元の人も使う軽食寄りのお店。歌劇場からも近いので、観光の合間や開演前に短時間で食事を済ませたいときに便利でした。メニューはシュニッツェルのほか、ピザやケバブもあり、気分に合わせて選べます。 

ひとつ注意点だけ。営業時間は曜日で変わり、夜は22時頃までの日が多いようです(週末は早めに閉まることもあります)。終演後に行きたい場合は、その日の終演予定と営業時間を先に確認しておくと安心です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
先日のNHK交響楽団の定期演奏会でフィリップ・ジョルダンの指揮に触れて、ウィーンで過ごした特別な夜を思い出し、今回の記事にまとめました。
海外旅行はそれだけでも十分楽しいのですが、クラシック音楽の体験がひとつ入ると、旅の記憶がぐっと深く残る気がします。
少し贅沢ではありますが、機会があればぜひウィーン国立歌劇場でオペラを味わってみてください。

今回はここまで。
疑問点がありましたら、下記のお問い合わせフォームをご利用ください。
また、Xからご連絡いただいても構いません。
更新はXでも流しています。公演前の不安を減らす小ネタも書いているので、よければフォローください。

関連記事:

    ABOUT ME
    初コンサート案内人
    初コンサート案内人
    医師の聴く専
    20代の医師/クラシックは演奏できず、ほぼ“聴く専”。大学生の頃にクラシック音楽の魅力にハマりました。非専門家の目線で「初めてのコンサート」「チケットの取り方」「サブスクの聴き方」などを分かりやすく整理して発信しています。少しでも多くの方にコンサートへ来ていただくことが目標です。
    記事URLをコピーしました